妻を殺された男がひたすら加害者に復讐するお話。
この死なない程度に何度も拷問を繰り返すのが、1番理にかなっている復讐だと個人的には思うんだけど、故人はもう何があっても確実に戻ってこないわけで
結局はやればやるほど虚しくなるしやるせない気分になって苦しむだけ。
何度犯人を痛めつけてもすっきりする訳でもなく、むしろ拷問の後味の悪さや、大切な人を失った悲しみや辛さは少しも変わらず一生付きまとうのだ。
行き場のない怒りや悲しみを遺族はどうしたらいいのだろう。
何があっても気持ちが癒えることはない。
一生絶望を抱えて生きなければならない。
せめて加害者が反省して償う気持ちがわずかでもあればほんの少しだけ故人が浮かばれるかもしれないけれど、そんな人間らしい気持ちを持ち合わせているなら、これだけおぞましい鬼畜の所業ができるわけはない。
救われない。絶望的に救われない。
イ・ビョンホンの絶望と空虚と悲しみでいっぱいの冷たい目と
チェミンシクのサイコっぷりが素晴らしかった。
確かに私は悪魔を見た。
悪魔はどちら?ふたりとも悪魔?
犯人は言うまでもなく元から悪魔であることは火を見るより明らかだ。
妻を失った彼は妻の為に悪魔にならざるを得なかった。
そこまで追い込まれてしまったのだ。
胸糞好きな人に限りおすすめです。
───────────────
2021/№352✧🌛
おうち映画№352
劇場映画№