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となりのトトロのEegikのネタバレレビュー・内容・結末

となりのトトロ(1988年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

23/6/17土
TSUTAYAレンタル

DVDがカンタの傘のようにボロボロで途中止まったりシーンが飛んで見れなかったりしてとても悲しかった。

「こども」の頃以来、十数年ぶりにみた。
最高。アニメの、映画の原体験。ハイファンタジーではなく、現実の日常のなかにちょっぴりファンタジックなものが潜んでいる世界設定の作品が好きになったのもトトロの影響なのかしら。
おおかみこども(きょうだい、田舎のぼろ屋敷)やサマーウォーズ(夏の畦道、入道雲、蚊帳)は思ってたよりトトロをがっつりオマージュしてるんだな…… まぁそんなこと言ったらこれ以降のアニメはすべてトトロの影響下にあるといってもそれほど間違いないだろうが。。
固定ショットも非常に多い。田舎の風景のなかをサツキやメイが駆け抜けるカットが多いからだろう。
アニメの田舎・田園風景にとてつもなく懐かしさを覚えるのも、少なくない割合はトトロへの懐かしさが占めているのかもしれない。
おおかみこども同様、こどものピュアな振る舞いに泣けること泣けること。庭に埋めたドングリを深夜にトトロたちと発芽させるシーンとかたまらない。(サツキはこどもから大人(というか青年期)になる過渡期だけれど、まだ見れる)

「こどものときにだけ あなたに訪れる」という歌詞ほど残酷なものはないと、もうこどもではない今になって思うけれど、サツキやメイの姿をみてここまで胸打たれるのはこどものときにはあり得なかったことで、だから、非当事者(元当事者)として「こども」の魅力を享受しているという点でじぶんも共犯というか、ジレンマがある。

トトロってこんなにかわいかったんだな、と思った。

劇伴がよすぎる。

「メイはおばあちゃんと待ってなさい」と言われても何も言い返さずに追いかけていくメイの表情。お姉ちゃん(サツキ)が泣いているのを見ているメイの表情。これらの、なにかを固く決意したような、無言・無表情とも呼べるが決然とした顔つきが本当にすき。
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