はるな

太陽を盗んだ男のはるなのレビュー・感想・評価

太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)
5.0
50億?100億?
俺の欲しいのは金じゃない
日本列島を俺の夢で埋めるのだ・・・!

予告超カッコいい

政府の研究施設からプルトニウムを盗み出し、自宅で原子爆弾を作った高校科学教師(=沢田研二)、執拗に追い続ける刑事(=菅原文太)

色々出回ってる情報を見るに、首都高のカーチェイスがゲリラ撮影だとか死ぬかもしれないレベルのスタントを俳優に強要したとか、令和では考えられないような無茶をやってこそ完成した映画だそうで“日本映画界の若気の至り”みたいなのを感じます。
昭和日本のギラギラした向上心とか、そこにあてられて国全体が沸き立つ高揚感とか、そういう異常な何かを全身に纏ったこの映画の凄まじい熱気にやられる人が続出したのでしょう。結果として日本映画史に残るカルト映画になったわけで。平成生まれ令和育ちみたいな、昭和の時代観からはかけ離れた場所にいる自分のような人間からすると、こういう映画こそ『俺の本当に見たい“あの時代”』なのです。「下町」とか「風情」とか「夕日」とかではなく。
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