なんじゃこりゃー。ノーランの2作目らしいノワール映画。手法が斬新すぎて、主人公さながらに混乱させられたのだが、それが狙いなのだろう。まんまと不安感を煽られた。
2度見て、時系列を順番通りにしたバージョンを見て、もう1度見た。そのつど新たな発見があるし、主人公を取り巻く登場人物の表情や言動が徐々に意味をなしてくる。霧が晴れていくように気持ちよく。
ただ、自分の記憶の不確かさに不安を煽られ、世界が難解に見えた、初めての時に感じたモヤモヤした感情こそ、ノーランが意図したこの映画の楽しみかたなのだろう。
噛めば噛むほど面白くなる。そんな映画。