ローワン・アトキンソンが自らもうビーンは演じないと宣言したとおりであれば、これが最後のビーンの勇姿といえる。
劇場版1作目はアメリカにわたり珍道中を演じたが、2作目はフランスに向けて飛び立つ。
1作目はビーンをしゃべらせすぎたのか、今作はほとんど無口。
しゃべっていても聞き取れないくらいにしている。
いつものように目的地が違ったり、切符で一騒動などいつもの展開。
ここでフランス人はイギリス人をバカにし、イギリス人もまたフランス人をバカにしているという、国の特色を知っておいたほうがより楽しめる。
ビーンがまっすぐ歩くシーンで、監視のフランス人が「イギリス人だからだ」と発言するのは、そういういきさつがあるから。
他にもカンヌ映画祭での決まりごとは上映中つまらなかったら平気で客が出て行くこと。
そして監督特有の俺様振りでふんぞり返ったり、ああいう描写を知っていると笑える。
少々無理があったが、ビーンにはやはりこういう展開が許される存在だ。
個人的にはTVシリーズのように、身近な生活から出てくる笑いというものの方が親近感が湧いてしまうけど。