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桂子ですけどのkunicoのレビュー・感想・評価

桂子ですけど(1997年製作の映画)
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22歳の誕生日まで3週間。
桂子はその間日常の断片を記録していくことにする。

時間への概念を冒頭で力説。
最初の2週間、桂子は部屋の中でポツンとしたりボーッとしたり、部屋の外から聞こえてくる音だけが現実味を帯びていて、彼女の生活が他と切り離されているように感じる。

カレンダーを破いて誕生日まであと一週間。
桂子にいきなり芽生えたリア充を目指そうという意識、エセでも良いから今の自分を少しは彩りたいという向上心。
買い物に出かけたり、友達に電話をかけたり、日々を充実させようと動き始める。
が、金曜日の夜に桂子に起きる異変。
自殺の予感が拭いきれず迎える土曜日。
そこにいた彼女が私たちに教えてくれることはありきたりなものかもしれないけど、その芯の強さには勇気を貰える。

コタツの中で金魚と戯れるシーンが素敵。
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