囚人13号

陽気な幽霊の囚人13号のレビュー・感想・評価

陽気な幽霊(1945年製作の映画)
4.0
『マダムと泥棒』や『博士の異常な愛情』然り、イギリスは死が孕む笑いを描くことに関しては世界最強。寧ろ本作はファンタジーに近いかもしれない、儀式性を重んじる霊媒師の力で死んだはずの女性が霊界からやって来るが、その姿は元夫のレックス・ハリソンにしか見えていない。
不可視アクションに振り回されることに起因する可視的滑稽というスラップスティック・コメディの新たな発明に男女の歪な三角関係が持ち込まれ、霊界と現世を繋ぐ仲介者であるはずの男が二人の女性による板挟み状態に陥ってしまうシチュエーション喜劇へと変貌していく。
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