もちもち

すてきな片想いのもちもちのネタバレレビュー・内容・結末

すてきな片想い(1984年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

16歳の誕生日を迎えたサムだが姉の結婚式を翌日に控えた家族達は彼女の誕生日を忘れていた。片想い中のジェイクにも振り向いてもらえず落ち込み気味のサム。さらに年下のお調子者ジムにもつきまとわれせっかくのダンスパーティーも楽しめないでいた。ジョン・ヒューズによるザ・80’sって感じのラブコメディ。最近では中々見ることもないぐらいめちゃめちゃなストーリー。彼女がいるのにサムに惹かれてそのまま付き合うジェイク、鬱陶しい下級生であるジムになぜか同情しパンツを渡すサム、ジェイクの彼女と良い感じになって終わるジム。全員めちゃくちゃで誰にも共感できない。まあラブコメだからそんなことはいいんだけど、思ったよりコメディ色の強い作品だった。今だとアウトな女性差別・人種差別的なシーンもちょこちょこあるし時代を感じる。今だと逆に皮肉や批判を込めてしか使われないような差別的な表現をただのコメディの表現として使っていて、この30年ほどで大きく表現の仕方も変化しているんだなと思わされる。ただふとした所に垣間見られる恥ずかしくも可愛らしい思春期の心情の切り取り方は上手い。その辺にもっと焦点を当てた「ブレックファストクラブ」の方がやっぱり個人的には好き。オープニングの色んなカットなんかまさにだけどジョン・ヒューズのセンスはすごくストライクな所がある。カラフルな原色の使い方や音楽の入れ方、レトロなんだけど逆にどこか新しくも感じる演出の仕方はツボに刺さる。この映画ではそういうシーンが少なくバラエティ番組のような効果音の使い方やチープなコメディっぽい演出が多かったのが残念。
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