異星人の襲撃から地球を守るため、日本の宇宙防衛艦・轟天が緊急発進する。「海底軍艦」でデビューした轟天号が宇宙へと飛び出していく、東宝特撮映画。なお、両作品に関連性はない。
日本公開が迫っている「スターウォーズ」を脅威とみなした東宝が、「日本産のSF大作を先行公開させよう！」をスローガンに、わずか2ヶ月間の突貫工事で製作したという、非常に興味深い経緯をもつ作品。
細かなディテールに拘ったメカニックデザイン、変形ギミック、ミニチュアセットなど、様々な要素がツボに入る。チューバッカ風の怪物に拘束される、浅野ゆう子がやたらとエロいところも素晴らしい（ある意味、レイア姫に勝っているかも？）。
スターウォーズと張り合うには問題外ともいえる内容だが、切羽詰まった状況で生み出された奇想がとても面白く、そのすべてに可愛げがある。特撮技術がハリウッドに追い抜かれた時分における、東宝の「火事場の馬鹿力」を堪能することができる逸品。
