ひろ

ギャングのひろのレビュー・感想・評価

ギャング(1966年製作の映画)
4.3
オープニングの脱獄からカッコいいが、前半、殺人現場で警視がペラペラ喋る長回しにも心を奪われる。
マヌーシュとアルバンを襲いに来た2人組を殺すのを、車内でギュが「アクセルを踏め」と言ってアルバンが加速し、車外から走る車を撮るカットに変わって銃声が3発聞こえるだけで描くのが抜群にイイ。
日本語訳が悪いのか、そもそも原語でも台詞で説明する気が無いのか、少し分かりにくい。行動の理由を馬鹿丁寧に説明しない映画なので、脳みそフル回転。
照明も良かったんだけど、物語と登場人物の関係性・行動の理解に気を取られて、そんなに注視出来なかったのが心残り。
終盤、マヌーシュとギュが別れる時の6カットに及ぶカットバックが素敵。大袈裟な表情は作らない2人だが、4カット目でマヌーシュの頬につたう涙にドキっとした。
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