ダルマパワー

マトリックス レボリューションズのダルマパワーのネタバレレビュー・内容・結末

3.1

このレビューはネタバレを含みます

期待値は越えてこず、3部作の終わりとしてはやや不完全燃焼な印象。予言者が変わってしまったのは、何かストーリー以外の部分で問題が起きたからだろうか?作中での説明がどーにも見ていて苦しかった。

過去2作でマトリックスに惹かれた大きな点として、これど~やって撮ったんだ?という圧倒的な映像の迫力があったが、今回はアクションシーンにおいてはほぼ肉弾戦につきてしまい、監督が好きであろうカンフーのハリウッドリメイクに尽きてしまったように見えた。ブルース・リーのアクションをワイヤーアクションとスローモーションで再現したような。

マシンシティについては、風の谷のナウシカの機械バージョンというように見えて、目新しい感覚は受けず、ただ機械のパーツが増えた分、映像が細かくなったが、一方で色味は金属的で全体的に見ごたえのない無機質なもので終わってしまった。

色味の点では、マトリックスの世界での緑身を帯びた映像の色味はマトリックスという映画らしさを感じて良かった。

見終わった今も、敵対する勢力の構図が見えてこないのだけど、整理すると

まず①人間fromザイオンがいて、彼らが目指すのは現実世界での生存?、次に②機械軍団fromマシンシティがいて、彼らが目指すのは、継続的な人間からの電力(生命エネルギー)供給?、そして③不正プログラムのスミスfromマトリックスがいて、彼が目指すのは世界征服?、最後に④正規のプログラムである予言者や設計者、メロビンジアン、トレインマンなどがいて、彼らは各々が役割を持つが、目的はその役割の全う?プログラム同士の役割や敵対関係、力の構図がちょっと理解できなかった。

とした時に、マトリックスを作ったのは、誰だろう?恐らく、人間を夢の中で飼うために②機械軍団が作ったものだよな?とすると、④の正規プログラムが①人間を助けることはおかしいから、④のプログラムの中でも、イレギュラーが出たということ?それか①人間がなにかハッキングでもして、プログラミングをいじったのか?

②の機械軍団が、③を滅ぼすために、①の人間代表ネオを助けたのは理解できた。

けど、それ以外の事はどうもよくわからない。

マトリックスはこの世界を新しい概念で見直す斬新な設定と、それを表現した迫力の映像が武器で、ドラマ性は乏しく人物描写に欠ける、故に好みが別れるのかなぁというのが、最終的な結論。
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