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グロリアの440のレビュー・感想・評価

グロリア(1980年製作の映画)
4.1
「オープニング・ナイト」を観てから他の作品への興味が急上昇したジョン・カサヴェテス作品。
次に観るなら何が良いか悩みましたが、1番有名なこの作品をチョイス。

命を狙われている男の子と裏組織の女の逃亡劇。

ギャングの会計係をしていた男がマズい情報をリークし、家族も命を狙われるところから物語は始まります。
ヤンキースタジアムの見えるマンションに住む家族の元に殺し屋たちがやって来るんだけど、命の危険が迫ってる割にあまり緊張感も無くドタバタ劇的な家族の言い争いにちょっとイラついた。

なんとか1番幼い男の子だけ友人のグロリアにこっそり預けるも、そこからはグロリアと男の子の怒涛の逃走劇となります。

「来い」と言えば来ないし、置いて行こうとするとついてくるめんどくせーガキンチョ。
グロリアも速攻見放すかと思いきや結構頑張って面倒を見る。
前半組織の男に追われ、路上で銃を抜くシーンが1番印象的でした。

タクシーやバス、地下鉄と色々な乗り物を駆使して逃げるも先回りしているかのように現れる敵。

ニューヨークの街を縦横無尽に逃げてそうなのにどうしてみつかっちゃうんだ?
相当でかい組織なのか?
GPSも無いのに…。
そんな疑問が頭をよぎりはしたけどテンポも良いし、めんどくさい男の子を連れているというハンデがなかなかスリリングで最後まで気持ちは冷めず、一気に鑑賞しちゃいました。

どんな結末が待っているのか画面に釘付けでしたが、これまた予想外に謎めいた終わり方だったな。

クライマックスでアジトに乗り込む所はジーナ・デイビスのやさぐれてるけど情に熱い感じと覚悟が抜群にカッコ良かった。

「オープニング・ナイト」ほどの興奮は無かったけど、1980年代あたりのニューヨークのカッコ良さ(特にボコボコのタクシーや運ちゃんたち)が味わえて大満足。
渡り歩くモーテルも良い味出してたなぁ。
全てがクール!
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