若造がジョニィ・ジョースターな薄味ハックマン映画
ちょいちょい普遍的な人間ドラマを感じさせるんですけど展開がぐだぐだ(私は割と好きだけどね…)で、なにより登場人物の心理描写に煮え切らない小出し感があるので具沢山なんだけど具がうまく煮えてないカレーみたい
要するに詰め込みすぎなのかレースで競う!以外がすべてがふんわりしており周辺は観客が察するしかなくちゃんと察せられるものの画に厚みがないので、フーンになるし、察する作業が多すぎてちょっとな…
また多分状況によっては深みが出たとは思う台詞はたくさんあるんだけどそれがそうじて「ここじゃない」「よく知らんままの人の口から」で悪手に披露されるのでまたもやフーンって流してしまう…フーン、そうなんや…みたいなテンションが面白くなりそうなタイミングでやってくる
ただ中盤の砂漠のカットの美しさや気候の移り変わりで西部の雄大さを感じられるのはいいし、主人公陣の差別にシビアで人を見捨てない姿勢、おっちゃん二人が最後まで仲良しなとことは可愛くて好きです
とはいえ主人公は「名誉なんて馬には関係ない」と言いつつレースに参加して愛情深く世話をしながらとはいえ限界まで酷使する選択をしたのは微妙かな
そこに説得力ある何かがあればもっと感情的にのれたと思うのだけど、主人公なのになんかいつの間にかふんわり参加してふんわり終わるので
でもそんな矛盾とゆらぎが人間といわれたらそりゃそうね…よくわからんけど佳作ではないことはわかる
あと馬好きにはしんどいです