ふみ

ドッグヴィルのふみのレビュー・感想・評価

ドッグヴィル(2003年製作の映画)
4.0
ギャングから追われている女性が、ドッグヴィルという村人30人にも満たない小さな村に匿われる話。

だだっ広いスタジオに白線を引き、最低限の家具しか置いてないセット。そして文学的表現増し増しのナレーション。まるで舞台を見ているようです。
隣の家との境界である壁や玄関も無いので(私達に見えていないだけ)狭い村のプライバシーの無さを表しているようでした。


掌返し、嫉妬、性欲、傲慢など、人間の腐ってるけど1番人間らしい部分が180分かけてじっくり見れます。

序盤グレースの格好や言動が金持ちそのもので若干鼻につくのですが、健気に受けれてもらおうという態度が次第に住民との友好関係に繋がります。
中盤でグレースの顔が手配書に書かれた事で村での立場が家畜以下になるシーン。重い車輪に鎖を結び首輪と鈴を付けられるのですが、もう辛い。
ここからラストは是非その目で確かめてください。


トムの集会で言った「あんた達は自分を守る事しか考えていない」というセリフがブーメランすぎて1番腹立ちましたね。
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