けんけん3号

50/50 フィフティ・フィフティのけんけん3号のレビュー・感想・評価

3.7
娘にオススメされて鑑賞。27歳で癌になり5年の生存率は「50/50」って話。癌、余命宣告と重いテーマに反して見やすい内容になっている。主人公のアダムがひょうひょうとしてる感じ。実際は病気の実感がなかったり、やっぱり病気の自覚症状があったり、自身の状態が分からないほわっとした感じをジョセフ・ゴードン=レヴィットが見事に演じている。表情も柔らかくてナチュラル。そして何と言っても悪友のカイルがめちゃめちゃいい!いつもと変わらず接してくれるのがいい。なかなかこんな風には振舞えないよね。更に、アダムか癌なのを構わずにいつも以上に女とヤルことばから考えてナンパしている。しまいには病気をナンパのネタにまで…。このざっくばらんなカイル役がセス・ローゲンにバチッとはまってた。実はいつも側にいて寄り添い心配しているいい奴。物語は淡々と進むが、病院で知り合ったおじいちゃんか突然亡くなったり、自身顔が病にやられてたり、チラッと死を意識する場面を刺し込んでくる演出も上手い。実際の病人はそんなことから死と向き合うんだろうなぁ。案外的を得てると思った。アダムの心が折れそうな時に支えてくれる家族、親友も素敵。家族なんてクセがあるのが当たり前。親友もあんなもん。だけど一番親身になってくれるのも家族や親友。コメディタッチに描いているが、さり気なく大切なものを教えてくれる作品。鑑賞後はなんか微笑んじゃったな。