紅梅シュプレヒコール

欲望の翼の紅梅シュプレヒコールのレビュー・感想・評価

欲望の翼(1990年製作の映画)
4.0
ウォン・カーウァイ監督の長編第2作目にあたる今作を鑑賞

香港で暮らす男女数人の刹那的な恋模様を描いた物語となっています

ウォン・カーウァイの映像センスによって、男女間の妖艶な空気感が見事に画面に映し出されている

大胆に使用した光と影、こだわりが見えるロケーションや美術、色気漂うレスリー・チャンとアンディ・ラウ両名の演技に見惚れてしまいます

気障な台詞が劇中で多く登場するが、それを鑑賞者に臭いとは思わせないのは、レスリー・チャンがキャラクターに対し説得力を持って演じ切っていたからでしょう

90分の短尺の中で、登場人物それぞれの精神的揺らぎが繊細に描写された秀作です