たむ

ルチオ・フルチのザ・サイキックのたむのレビュー・感想・評価

3.3
ルチオ・フルチ監督作品でフィルマークス4.0を獲得している高評価ジャッロ映画です。

オープニングで母親の自殺、それを海へ飛び降りてその過程で顔面が陥没するとんでもないシーンから始まります。
その少女が成長し、未来の殺人を予知するようになり…と『マリグナント』の予告のような物語が展開します。
『女の秘めごと』の比べると、エロ描写は無くなりますが、エドガー・アラン・ポーを想起させるミステリー構成は見どころがあります。
ミステリー寄りに展開すると、突然凄まじい暴力描写が起こり、もう大変です。

ホラー映画というよりはミステリー映画ですが、全盛期のフルチ監督という事もあり、ヒッチコック監督への影響を隠さず、よりゲスい欲望を視覚化してきます。
また1977年というのは『サスペリア』もイタリアで公開されています。
まさにイタリアのジャッロ映画の全盛時代の作品ですね。
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