東電OL殺人事件をモチーフにしたらしいけど、みつこの生い立ちや昼のまっとうなエリートぶりとか、妙に実話に寄せてる部分もあるかと思いきや、どんどん脱線してったり、いつもどおり園子温らしく自由に撮りたいもの撮ってるってかんじ。走り出したら止まらない。こんなに行間のない暴走した日本映画も珍しい。
園ワールド全開な、登場人物たちの全力の狂いっプリ、演劇風のやり過ぎ感がたまらない。感情を嵐のように撒き散らし、１度乗ったら降りれないジェットコースターみたいに物語に巻き込まれてく。園子温の映画に出てくる人たちってみんな異様にパワーがあって、狂ってたり悪いことしててもどっかパワフルで明るいんだよね。人知れず静かに黙って朽ちていくんじゃなくて、さんざん喚いて暴れて感情を爆発させる人ばっかりで気持ちいい。
決して気分のいいテーマじゃないけど、登場人物たちが自分に変わってストレス発散してくれてるようで、非現実すぎて感情移入はしないけど、何も考えず口開けて圧倒させられる爽快感がある。倫理とか道徳とか無視した、このハチャメチャ感が園子温の醍醐味。
女優さんたち出血大サービスすぎる脱ぎっぷりに、セックスの連呼。最後は馴れてきて裸が普通に思えてくる。個人的な壺はコジマの、電話でのドSシーン。もっと掘り下げて欲しかった～(笑)
ごちそうさまでした！
