くりふ

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 後編 永遠の物語のくりふのレビュー・感想・評価

3.5
【女子中学生でまわるセカイ 】

各キャラ個々の物語を一見、オムニバス風につないでゆく構成の本作、この後編では杏子編をプロローグ的に語り始め、すべてが明かされるほむら編を経て、まどか編でまとめていますが、私はやっぱり、ほむら編が面白いですね。

彼女が中学生らしからぬ理由も納得です。この後の『叛逆の物語』が彼女の物語になってゆくこともよくわかります。

前編同様、画の質を別にすれば私はTVシリーズの方が面白いと思います。よかったのは、追加されたほむらの彷徨が、映画らしい広がりが出て強いアクセントになっていたこと。

あとTV版では「全裸」(笑)だったラストも、これくらい中和すれば居心地悪くありませんね。中学生だからねえ。

しかしこのお話、ラストでうわーものすげ風呂敷ひろげたな…と、初見では苦笑通り越して目が糸になりましたよ。エヴァと違い、風呂敷いちおう閉じているのはエライと思うけど。

まあ所詮、絵に描いた餅ですが、中学生女子メンタリティーの檻から出ない、という世界観を貫いた成果で、大人も泣かせる味の餅に焼きあがっていますね。

ほむらちゃんの一途さが凄まじい。彼女にはそうするしかなくなってしまった…というところが切ないですねえ。

墜ちてしまった少女地獄の中で、彼女たちがどう足掻き、どう答えを出したのか?その心の荒旅に集中すれば、とてもよくできた作品だなあ、と改めて思います。

ところで、ほむらちゃんの「実年齢」は幾つなんだろう?(笑) あの冷ややかさは美脚具合含めアラサーくらいかなあ、と思いますが。

ちなみに私は、造形的にはマミちゃんが好きです。中学生のくせにけしからんほど発育がいいから。

魔女の造形で感心するものは、さほどなかったですが、この後編に登場するセーラー服型魔女が妖怪ぽくもエロくもあり惹かれました。あのスカートの中に大変興味がございますが、入ればきっと蟻地獄なのでしょうねえ。

<2014.6.20記>
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