つくしん

バッファロー’66のつくしんのレビュー・感想・評価

バッファロー’66(1998年製作の映画)
4.3
まじか…良すぎた。バイト柄最後の2分くらいを観る機会があって、絶対おもろいと思って観てみたら大正解。昔の映画って画質のこともあったり構成が今とかなり違うから趣味が合わんと思って観てなかったけど、この作品は90年代だからこその良さがある。

本当は心優しいのに不器用な性格のせいで親からは忌み子扱い、友達の優しさに気付けない主人公がとある女の子と出会って「優しさ」を知るというまぁそこそこ見かける簡潔なストーリー。その分キャラの言動、癖とか映像直撮りの秀逸さが際立つ。女の子との出会い方は日本ではあり得ないケースだとして、お互いが心を許し合っていく様をみて恋愛の良さを再確認できた。

後々調べて分かったけど脚本、音楽、美術、主演、初映画監督を1人でこなしたヴィンセントギャロという男が化け物すぎる。多彩とかいう次元じゃない。いやむしろ全部1人だったからこそ、ここまで分かりやすくて完成された映画を作れたのかもしれない。

昔の映画の良さを知る第一歩になる一作でした。今後は再上映作品に目を光らせてみます。
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