つくしん

カラーパープルのつくしんのネタバレレビュー・内容・結末

カラーパープル(2023年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

素晴らしかった…流石スピルバーグ、巨匠という名に恥じないクオリティ。

女性差別や黒人差別という触れることが難しい内容、かつ日本では身近に感じることのできない問題。それらをミュージカルという形で触れやすく、理解しやすく完成された作品だった。

主人公セリーの環境の変化に応じて変わっていく心情がとても分かりやすくて、映画の世界にハマって観ることができた。物語が進むにつれて救世主のように現れる勝ち気な女性ソフィアやシュグが音楽と共に登場するシーンは、ヒーロー映画好きからすればもう最高で「いいぞー!いけいけー!」って感じ。が、ここで先述した差別問題が大きく影響してくる。いくら勇敢に立ち向かっても、社会がそれを許してくれない。投獄されたソフィアのあのシーンは、めちゃくちゃ心が痛くなった。

最後の最後に改心したミスターが妹の入国を手伝ってあげて再会を果たしてハッピーエンド!っていう流れは素晴らしいんやけど、なぜ妹のキャストだけ変わったのかが観てて違和感だった。年月の流れを表すにはハリーベイリーが若すぎたのか、裕福な暮らしを手に入れたことで身も心も豊かになったことを表していたのか。他の数人がブロードウェイ版と同役を演じたというのを調べてて知ったので、当時の妹役かな?と思ったらそういうわけでもない。そこだけは謎だった。

総合的にはかなり面白い作品!
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