すのもも

バッファロー’66のすのもものレビュー・感想・評価

バッファロー’66(1998年製作の映画)
4.5
とても完成度の高い映画。
刑務所あがりで一見世の中から浮いて見てるワイルドな男が主人公かと思いきや。。自分の生理現象にまで不器用で奥手で、純粋で優しすぎるがゆえに酷く傷つきやすい彼がこの作品の主人公。親からの愛情に恵まれなかった彼は、荒んだ世の中で「生きることができない」でいる。そんな彼を見抜き寄り添うクリスティーナ演じる女の子も優しくてピュアな心の持ち主。彼女のセクシーさと安心感を兼ね備えた女性らしい肉付きの良い体が魅力的、彼女でなければ作品が成立しない。

主人公が思い出した過去の記憶が小さく画面に現れクローズアップされていったり、食卓でのシーンの魅せ方も巧みすぎる。台詞も色も確かにあるのに、なぜか白黒の無声映画を見てるかのような錯覚にも陥るアナログ感。

雪が降る中1人でベンチで凍えていた冒頭と、THE ENDの文字とともに映し出された2人の姿の対比も印象的。パッケージやタイトルから想像するストーリーとは違い、とにかく純粋で優しくて暖かい愛を感じるピュアなラブストーリーでした。
すのもも

すのもも