爆裂BOX

30デイズ・ナイト アポカリプスの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.3
「30デイズ・ナイト」シリーズの三作目で、今作はTV映画ですが、内容的にはそれぞれ30分の前日譚と後日譚合わせたオムニバスっぽい物になっています。
「30デイズ・ナイト:ビギニング」は一作目の前日譚的な内容で、ヴァンパイアハンターの情報屋をやっているジョージは今回の仕事を最後に妻と町を出ようと考えるが、ヴァンパイアの襲撃で次々とハンター達が殺され、その魔の手はジョージ達にも伸びてくるという内容です。監督はOVで続編手掛ける事が多いヴィクター・ガルシアで、短編なのでバロウ襲撃の情報を手に入れたハンター達がヴァンパイアの襲撃を受けて殺されていくという内容しかないですが、TV映画だからか首切断されたり、内蔵引き出されたハンターがヴァンパイアになって立ち上がったら内臓落ちたりとゴア描写が多めになっています。ヴァンパイアの造形も一作目に近い物になっていますね。
「30デイズ・ナイト:ヴァンパイア・インフェルノ」は「ビギニング」の主人公ジョージが投獄された刑務所から移送されようとしたときにヴァンパイアの襲撃を受け、移送に付き添っていた刑務看護師のサラが引っかかれて感染し姿を消す。元刑事の兄はジョージと共にサラの行方を探すが…という内容になっています。監督は二作目「ダーク・デイズ」のベン・タケイ。前話の主人公ジョージが引き続いて登場し、ヴァンパイアになってしまい、飢えに抗おうとしながらも人を襲ってしまうサラの苦悩と彼女の行方を追い、必死で救おうとする兄との悲しき兄妹愛がメインで描かれています。最後のサラの決断は一作目のエバンと同じものですが、響き渡る悲鳴とそれを見ているしかできない兄の表情が切ないですね。二話続けて活躍してきたジョージも遂に…そこから「どうなる!?」という所で終わるラストもまあいいんじゃないでしょうか。こちらも首の肉喰いちぎったりショットガンで吹き飛ばされる頭部といったゴア描写盛り込まれていますね。刑務官役でテッド・ライミ、情報屋でケン・フォリー、兄の元同僚の女刑事役でショウニー・スミスとホラーファンには嬉しいキャスティングもあります。
「デビルズ・トレード」「30デイズ・ナイト」とは関係ないオカルトホラーです。ネットオークションで呪われた悪魔の十字架を手に入れたダレンは姉の首つりを目撃する。それは幻覚だったが同時期に姉アンナもダレンの首つりを目撃し、アンナは彼氏のジミーと十字架を燃やそうとするも、ダレンが苦しみだすという内容です。監督は「ダスク・オブ・ザ・デッド」や「呪怨 ザ・グラッジ3」のトビー・ウィルキンスで、呪いの品をネットで手に入れた若者三人がその呪いを解こうとするというオーソドックスな話ですね。首吊りの木から作られたからか、首吊りの幻覚見たり、燃やそうとしたらダレンの首にあざが出て来て首吊りのような状態になったり、死んだ自分?が目の前に現れたりする所はそれなりに不気味かな。呪い系ホラーとしては中々楽しめる作品になっています。
TV映画で30分くらいの短編集になったのでスケールは小さいですが、酸作品とも美女率高いしゴア描写も盛り込まれてるので、大きな期待しなければそれなりに楽しめる出来だと思います。