「ゲド戦記」に比べると宮崎吾朗監督はだいぶ腕を上げてるんじゃないでしょうか。ガチガチに力の入った前作よりも肩の力はだいぶ抜けた感じ。作品全体の雰囲気はいいし、キャラクターの表情にクセが無いので見やすかった。
戦後の活気ある街の空気感も上手に出ていたと思います。横浜の見覚えある景色が出てくる楽しさもありました。ただ、物語にはどこか淡々とした印象も残ります。あらすじをギュッとまとめたらカルチェラタンを掃除しただけ。これではちょっと物足りない。
あと、宮崎パパと比較すると各シーンでの躍動感も足りないように感じますね。自転車で坂道を下るシーンや風間俊が屋根から飛び降りるシーンなんかはもっと楽しく描けたはず。次回作以降で改善していって欲しいです。