伊勢谷監督の演出・キャスティングセンスの良さ、映画愛にひたすら感動しました。
はっきりと文字に起こさずとも、森の奥に寄り添うように集う人々の寂しさとか、なんとなくモヤモヤした空気感はしっかり伝わってきましたよ。無表情の演技を要するセイジ役の西島秀俊さん、素晴らしいです。身体も、すごく絵になってたし。
みんな寂しいから、人恋しいから、でも1人にもなりたいから、社会は疲れるから、年も気にしたくないから、、、あの年になれば分かる事もたくさんあるし、今・森山くんの目線で自由を謳歌することもできる。男しかわからない、大人への意地、みたいなものも、よく分かります。
映画である限り、ある程度の沸点を見せなくてはならないと思うので、あの、感覚的な解放を意味するカットには鳥肌が立ちました。スローモーションが意味する生の躍動感と儚さ、素晴らしいです。