rage30

チャーリーとチョコレート工場のrage30のネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

チョコレート工場の見学チケットを手に入れる少年の話。

「お菓子の家に住みたい」とか「蛇口からジュースが出れば良いのに」とか、誰しもが幼心に妄想した夢の世界を、そのまま具現化したかの様な世界観が楽しい作品でしたね。
大人が見ても十分面白いけど、お菓子が大好きな子供が見れば、より前のめりになって見てしまう事でしょう。

前半にある、フィックスで子供達を紹介するシーンは「ウェス・アンダーソンっぽいな~」なんて事も思ったのですが、工場に入ってからはティム・バートンらしさが出てきた感じ。
工場の広さにしろ、ウンパ・ルンパのミュージカルにしろ、スケールの大きいファンタジー世界を描けるのは、ティム・バートンの力量があればこそかなと思います。

一方で、不満点を挙げるなら、ウンパ・ルンパが可愛くなかった事。
敢えて強面の俳優にコミカルな役をやらせたんでしょうけど、なんか普通に怖かったです。
実質、彼が準主役の映画であり、出番も多かっただけに、彼に愛着を持てなかったのはキツかったなと。
1人で演じる面白さは認めつつも、もっと人種性別的に多様性があっても良かったかもしれません。

基本的には、工場を見学していくだけの…世界観を味わう映画なのですが、傲慢な子供達がその傲慢さによって自滅していく辺りは、ちょっとした教訓としても受け止められますし、最終的には誰よりも傲慢だったウォンカ自身の成長も描かれます。
別にチャーリーと家族になる必要はない気もしましたが、親子の確執はティム・バートンの個人的な問題でもあるらしく、なるほどなと思いました。
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