横領しちゃう出納係はたいてい「仕事熱心で会社を休んだこともない人」らしい。そりゃそうだ。休んだらバレるもん。
『飾窓の女』に続くフリッツ・ラングのフィルム・ノワール。妻からの突然の「キャスリーン・マーチを知ってるわね?」とか、「刑事が来てるぜ」とかのセリフのドキドキ感。『飾窓〜』の場合、「新聞にあなたの名前が出てるわよ」もよかった。
コメディっぽいとこあるのにそこそこ物騒な話の連続。電気椅子の電灯チカチカで追い詰められていく姿、文字通りすべてを失ったオッサン。マジでそこまでやるかね、フリッツ・ラング。こわ。