菩薩

ニッポン無責任時代の菩薩のレビュー・感想・評価

ニッポン無責任時代(1962年製作の映画)
4.0
戦後、高度経済成長期において、勤勉と実直こそが美学とされた世の中に突如放たれたアンチテーゼとして、この植木等の無責任というのは受け入れられたのかな。「社長シリーズ」や「駅前シリーズ」が森繁を中心に据えながらも、それを取り巻く団体芸で魅せてくるのに対し、この映画は「男はつらいよ」の寅さんばりに、植木等演じる「平 均(たいら ひとし)」一人の魅力で90分を引っ張る、いやぁ、植木等、高田純次とは、無責任と適当では格が違う。社畜社畜と叫ばれる今の世にあっても、この軽やかに飛び回る渡り鳥の姿は羨望の眼差しを集める事でしょう。若者こそ観るべき映画なのではないでしょうか。
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