しりたん

サンゲリア2のしりたんのレビュー・感想・評価

サンゲリア2(1988年製作の映画)
1.0
原題:ZOMBIE 3

前作監督のルチオ・フルチに無断で続編作ったとか何とかで出来栄えも不評な今作。
なぜか改めて観返したくなり再鑑賞。今回含めて3回目ぐらいの鑑賞になります。
私のコアな映画コレクションに今作を加えようとBD版を購入検討。しかしamazonプライムから¥503と一般レンタルより若干高めの価格で即観れるのを知り早速鑑賞。
amazonで配信されている物がどの映像処理されているかは不明ですが、DVDより画質は上がっていた気がします。元々突っ込みどころ満載、失笑満載が画質向上でパワーアップ!以下、突っ込んでいきます。

<今作のゾンビについて>
色々と統一されていないやりたい放題のゾンビ。ウイルス感染でゾンビ化、引っかかれてもゾンビ化。しかし冒頭のホテルボーイは感染者の部屋から引き上げたコップを部屋を出た直後に廊下で割ってしまい、そのコップの処理中の切り傷から感染。
冒頭の蘇生実験シーンではゾンビの顔がマスク装着しているのがバレバレw 実験装置のガラス容器をいとも簡単に頭突きで破壊し、ドアップカメラ目線。
統一されていない故、銃でゾンビの体を適当に撃てば倒せるが、鋭利な柄で首を刺しても怯まないゾンビもいる。
人間を襲うが喰おうとしない謎。
敏捷でナタを振り回して襲ってくるわ、ガソリンを浴びて声をだして痛がるソンビ。カサカサお肌に染みるのでしょうか?別のシーンでは人間を襲おうとせずに忍び足で近づき窓から突き落とすわ、生存者を力任せにねじ伏せようとする謎のゾンビ。首を絞めつけないで噛みつけ・・・。
茂み、建物の上から飛び降りて登場(なぜか生存者の目の前を背にして飛び降りてくる。そしてヒーロー着地)。お前ら忍者か?
別のシーンではヘリの離陸付近の干し草の中からタイミングよく登場するゾンビ。忍者ですね。
前作は悪趣味全開でソンビメイクにウジ、ミミズなど盛り盛り♪だったが、今作は大体のゾンビが緑と赤、ときどき黒の顔料を塗りたぐっているだけ。ゾンビの衣類も無地のシャツにズボン。
ホテルから無限湧きしてくるゾンビであろうが無地の服装。ホテル制服が一人もいない謎。劇中にポロポロと他界する生存者。ゾンビの仲間入りして再登場すると上半身、下半身とも着ている服がボロボロなのはなぜでしょうか?謎すぎるw

<メインの軍人>
主役の軍人3人。休暇取ってバカンスは良いが、軍の車を使っているのはいかがなものか?休暇なのに軍服着ている謎。画質向上により軍服が新調仕立てバレバレ。ワークマンで即席購入してきた?
医者を探しに知り合った姉ちゃんと単独行動にでた一人の軍人は、ゾンビを目の前にして様子伺いながら後ずさりしつつ腰を抜かす始末。戦えよ・・・。

<研究員と軍人>
事の発端となるウイルス”デス・ワン”。これを作るように科学者に依頼したのが軍人(主役の休暇軍人とは別の部隊)。この軍人が胡散臭い。軍人ぽくないし、電話で話しているシーンでは受話器と口元がズレていて気になって字幕を追えないほど。
研究員もゾンビ化を治すワクチンがそろそろ出来上がるといいながら、これから着手する勢いの研究員シーンが見ていて萎えます。それ以前に研究員が手探り満載でワクチン製作しているシーンでは、先ほど突っ込んだ軍人が作戦本部として使っている部屋です。研究室が存在しないショボさに苦笑い。

<舞台となる場所>
アジア圏っぽい香りが満載です。主役の軍人3人組がキャンピングカーで女子に魅了されるシーンではキャンピングカー内のシーンと別撮りがバレバレ。鳥の群れに突かれてから避難してきたホテルはボロボロ廃墟。
ゾンビ襲撃後は分かるが、建物外観の看板は落ちかけているわ、植物のツタは無造作に伸びているわで、これ、いつ襲撃されたの?!と突っ込みが出てしまう。2Fにはバリケード奥に無数のゾンビ。厨房には食器すら置かれていない廃墟w
そんな廃墟だが武器が大量に入っている箱を発見。火炎放射器まで入っていてどの武器も新品な謎。
中盤のなんちゃって籠城では生存者がバリケード作るがどこからともなく板、クギ、ハンマーを持ってきてる。5~6人の生存者がいるから立派なバリケードが出来たかと期待したらスッカスカのバリケードで一瞬で崩壊する切なさ。
ちなみにバリケード設置中はゾンビは目の前で微動だにせず待機。良いゾンビですね♪

<BGMについて>
ウイルス感染したテロリストを追いかけて登場するバイオスーツ軍隊がホテルに入ってくるシーンで流れるBGMは、これぞC級映画と心躍らされます。
このBGMはホラー映画にありがちな曲調ではあるが、鳥に突かれた彼氏のために水をもらいに立ち寄ったボロ小屋(どう見ても水をもらえないボロ小屋)内の襲撃時に初めて流れるBGMは緊張感を吹き飛ばすPOP調。

<その他>
ジープ下に都合よく手榴弾。火炎放射器は一度ガス欠したがもう一度使え、画面内に4~5体のゾンビがいるが手前2人しか燃えていない謎の配慮。
車から降りたタイミングで足を捻ったのか良く分からない負傷を起こした姉ちゃんはゾンビ化せず。所々走っているシーンがある。

観返すたびに個人評価が下がりまくり、本編90分ぐらいですが60分でお腹一杯になりました。今回の再鑑賞では色々と一周回って失笑にたどり着きました。
今作はグリーンのライトとスモークを多用していて、特にグリーンとレッドの合わなすぎる色の照明起用はある意味素晴らしい。
しりたん

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