2000年 ”オータム・イン・ニューヨーク” 監督 ジョアン・チェン
脚本 アリソン・バーネット
2000年公開の映画。911の1年前なので、NYのWTSが映ってますね
美男美女が美しい風景に佇んでいるだけで絵になる。
NYの冬は秋から一変して色のない寒々しい季節なんだろうなぁ。
NYを舞台に、高級レストランを経営する中年プレイボーイと“不治の病”を患う若い帽子デザイナーの女性との運命的な恋の行方を描いたラブストーリーです。
NYの高級レストランオーナーのウィル・キーン(リチャード・ギア)は、気ままな独身生活を送っていたが、帽子デザインを勉強中のシャーロット・フィールディング(ウィノナ・ライダー)と出会い、その若い美貌に惚れ込む。しかし結婚という束縛は避けるウィルは、長続きさせる気はないと告白。一方のシャーロットも長続きしない理由をウィルの告白する。彼女は不治の心臓病で余命1年という衝撃の内容だった。
セントラルパークは秋景色。ハロウィン・パーティ、クリスマスとカメラ写りのいいシーンをねらいながら、ウィルとシャオーロットの恋愛を追っていく。ウィルの女遊びをシャーロットの祖母から聞く
ウィルの昔話など、マイナス面。それでも互いに信じ合うプラス面。
燃やしたり、冷やしたりの作劇だが、共感はわかない。
スケート場で巧みに滑っていたシャーロットが倒れるシーンも
NYならでは、意外に病気の進行は早く。手術を嫌ってしたシャーロットもウィルの説得で、腫瘍摘出手術を受けることになる。
J・K・シモンズが演じる凄腕の外科医の執刀も空しく、シャーロットは命の灯火を消す。
何の捻りも無く言えば、「歳の差カップルの切ない話」であった。
あらすじを説明すれば見てない人にも理解しやすい、
よくあるラブストーリーとも言えると感じた。お決まりの設定で、薄っぺらい内容ですね。薄っぺらさに深みを持たせようとして、リチャード・ギア演じるウィルが過去にウィノナ・ライダー演じるシャーロットの母親と知り合いだったというエピソードや母親の友人を妊娠させて、現在娘がいるという設定を付け足しているんですが、話の展開の中ではほとんど必要なく、物語に何の影響も与えていません。ヴェラ・ファーミガ演じるウィルの娘リサも医師探しに協力するのみで、ウィルとシャーロット以外の設定がほとんど物語に絡んでこないという、非常に残念な出来になってしまってますね。
ただ、タイトルにある通り、映画を見ているとNYの秋から冬にかけて
の季節感というものを感じられる作品であった。紅葉の栄えるセントラルパークを散歩したり、秋の寒い風を感じたり、楽しいハロウィンがあったり、冬になれば雪が降り、そしてクリスマスが来たり……と、目に見える変化が多く、美しく、そしてどこか切ない気持ちになるNYの街並みと共に映し出される恋人同士の様子はよかった。
特定の季節感のある作品、季節色の強い作品と言ったら他にもあると思うが、秋を感じさせてくれる映画としてはいいかもしれないと思う。