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デッドリンガーの4423のレビュー・感想・評価

デッドリンガー(2005年製作の映画)
4.0
なんだか気持ち悪い映画だった。グロいとかそういう感じではなくて、鏡を見ているかのようにそっくりな双子。視点が切り替わっても常に同じ顔の人間が映っているため映像に酔う感じかな。映像自体も顔のアップが多く、窮屈で息苦しい感じもする。そういうのも含めて面白かったけど。
この作品の鍵となるのが赤色。赤は愛情のイメージでもあり死者の色でもある。過去への回想はモノクロで映し出されてゆくが、赤色だけ発色してある。そうまるで『シンドラーのリスト』みたいに。無機質なモノクロに赤が映える映像は不気味だがどこか美しく儚い。でも気持ち悪さがジッと潜んでいるかのような不安な映像でもある。
映像で引き込んでいるかのような作品ではあるが、ブノワ・マジメルのファンならばぜひ観ておくことをおすすめする。なぜなら双子という役なので終始出ずっぱりだからだ!
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