何だこのいい話は!
観終わったのは夜中だったけど、泣きながらそう叫びたくなるほどだった。
フランスの港町ル・アーヴルの裏通りでひっそりと暮らすマルセルは、偶然出会った移民の少年を家に匿うことになる。
移民問題なのに重くない。それどころかユーモアもあって会話についクスッと笑っちゃうし、心にじんわりと沁みるお話。
真っ直ぐな善意は暖かな焚き火みたいで、どんなに寒くても自然と人は集まってくる。
そしてその火を絶やさぬよう、みんなで協力し枝を拾ってくる。
ほかほかするね、とみんなでニコニコ。
どこもかしこもこんな優しい世界だったらいいのにと心から思った。
そして徳を積むと奇跡って起こるんだなと、もう一度そんなことを信じてみたくなる。
ご夫婦の関係もとてもよかった。
旦那の1で10を感じ取れる奥様は妻の鏡。
くちゃくちゃのラッピングに欠かさない薔薇の花、マルセルの愛は不器用だけどとても暖かい。
お金がなくても心が豊かな生活。
監督の愛犬ライカも大活躍だった。クレジットにちゃんと名前も出てたの可愛い。
心がささくれたときに、パイナップル買ってきて、また観ようっと。