ル・アーヴルの靴みがきの作品情報・感想・評価

「ル・アーヴルの靴みがき」に投稿された感想・評価

BSでたまたま放送されていたのを鑑賞。

フランスの港町のル・アーヴルを舞台に、そこで靴磨きを営む主人公が中心となって住民たちが、難民の少年を助ける物語。

住民たちは誰もが何処にでもいるような普通の人々。そんな人たちにスポットライトを当て、心温まるドラマを展開していく様子が素晴らしかった。

フィンランド出身のアキ監督。小津安二郎監督のファンとの事で、昔の日本のドラマ映画を思い起こされるようなカメラワーク。そしてラストシーンの桜の演出にも日本愛が感じられて、嬉しくなりましたね。

あまり目立った作品ではありませんが、間違いなく良作です。まだ見てない方には是非見てほしいと思います。
mochikun

mochikunの感想・評価

4.4
困っているという条件さえ満たしていれば助けてあげる、そんな立派な精神に触れられる作品。とてもアキらしいです。

もしこの超予定調和なエンディングにケチつけるような人がいたら、僕はその人と絶対に友達になれないですね。
Sari

Sariの感想・評価

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2018.4.20鑑賞
セリフを抑え動きも抑えた演出で、どう形容して良いのか判らないが、独特な色調で家具の壁や床にレトロなブルーグリーンが多用されており、そこに赤の椅子を持ってくるなど。
こういったコントラストが常に印象的だった。
私の今年の映画館始めとなった記憶に新しい「希望のかなた」も思い出させる同じ難民問題を扱っていたが、更にすっと懐に入り込める優しい作品だった。
映画館を出る瞬間までも幸せな気持ちに包まれた。

@名古屋シネマテーク
柊

柊の感想・評価

2.9
監督の愛犬らしいライカ。フランスにおける難民問題も解決の糸口はまるで見えない。こんな風に物事が進むことなど実際にはありえないのに、犬の目線で見たら難しい問題も案外単純に見えるのかも。いい人かそうでない人か。犬には良い人が全て。
こんな風に難民問題が解決したらいいのにね。
Shiho

Shihoの感想・評価

4.0
どこに飛び出すでもなく、狭い空間の中であんなにも優しい世界があるのか・・・
deadcalm

deadcalmの感想・評価

4.0
人情と融通で回る世界。これが人情はあっても融通がゼロの世界だと「わたしは、ダニエル・ブレイク」になる。

悪人は一人もおらず、何かは起こるけど最後には全てがハッピーエンドの優しい物語が、寒色中心の落ち着いた画面でゆったりと展開する。

フランスの難民問題を扱っているけれど、この優しすぎる空想話を観ても、現実の難民問題の解決につながる具体的なヒントはたぶん何も得られない。

映画の中でくらいどこまでも優しい世界を描いたっていいじゃないか、綺麗な嘘と共に理想を夢見てもいいじゃないか、そもそも映画 (フリッカー) というもの自体が明滅する光と影のあわいに浮かぶ夢まぼろしのようなものなんだから。そういう美しい開き直りの映画、と解釈した。
r

rの感想・評価

3.9
コンテナを開けたら密航者の群れ
群青色からTIFFANY BLUEの対比
警察官の服 ルアーヴルの海 密航の塗装
逃げ出した1人のアフリカ系男の子と
匿った靴みがきの老人の話__
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難民問題を題材にした3部策 1作目
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その瞬間その瞬間を生きているようで
酒場のワインの香り お手製サンド
煙草の香りとゆで卵を茹でる音 湯気..
"空気感"が抜群に好み 何より洒落てる◎
お爺 お婆ちゃんの昔話を聞いてるようで
少し夢があるような..不思議な感覚
皆で煙草を吸う場面/支えてくれる人たちに
恋しくなる映画は"SMOKE"以来だ
ル・アーヴルの海は何処までも続く..
海の向こうで頑張ってる友達思い出した
ronji

ronjiの感想・評価

4.5
名古屋はシネマテーク。
アキ・カウリスマキ祭り。
難民二部作2本目。

神は善人を見離さない。
そして、丸い地球の言うことには、線など引けないらしい。

靴磨きに誇りを持つ粋なマルセルの人柄が周りを動かし、ついには組織をも動かす。
人のために尽くす。そして、その行動はいずれ自分に返ってる。
世界はこうして回るべき。

素晴らしい作品。

私は、ダニエルブレイクとは真逆のフィニッシュ。
そんな、出てくる人出てくる人みんなイイ人だなんて、そんな映画みたいなことが…あっ、映画だった!
そんな、なんでもかんでもみんなイイ方向に行くなんて、そんな映画みたいなことが…あっ、映画だった!!
フランス映画。貧困の老人と密航してきた黒人少年の触れ合いを描く。

ノルマンディーの港町ル・アーブルで靴磨きをしている老人マルセル。愛妻アルレッティ、愛犬ライカと細々と暮らす日々。しかし妻アルレッティは不治の病に罹ってしまう。

ベトナム人のチャング。パン屋のイヴェッティおばさん。飲み屋のクレールおばさん。気の良い隣人達。

▼アフリカ、ガボンのコンテナから10数名の密航者が発見された。逃げ出した黒人少年イドリッサ。ル・アーブル署の敏腕刑事、モネ警視がイドリッサ少年の足どりを追う。

▼岸壁の海面に隠れる黒人少年を見つけた老人マルセルは、そっとチーズサンドを置いておく。少年はマルセルを頼り、モネ警視に見つからないよう息を潜めるのだが…。

▼この老人は何故、黒人少年イドリッサを、法を犯してまで匿おうとしたのか?
本作を見て、最近のニュースを思い出した。
2018年3月/モト冬樹がカラスに襲われ弱った雀を保護。懐いてしまった雀をSNSに投稿して賛否両論。都の条例では雀(野生動物)をペットとして飼育するのは犯罪なのである。

老人マルセルの心境は、乗りかかった舟だったからか、気まぐれか、情が移ったのか……それとも、少年への善行が妻を救う福音をもたらすモノと考えたのか。
結局、老人マルセルの行動規範も、モト冬樹が雀を保護したのも、人としての情なのか。老人マルセルが、フランスが抱える移民問題に反抗的だった事も考えられるけれど……単純に目の前の困っている少年(雀)に手を差し伸べるのがマルセルとモト冬樹に共通する「生き方」だったのでしょう。

パン屋のイヴェッティおばさんも、飲み屋のクレールおばさんも、通報せずマルセルとイドリッサを助ける所が好き。
通報した隣人も、けして悪い人では無い。法の上で悪いのは老人マルセルだと言う事を忘れてはダメですよ。
……よって、いつの間にか鑑賞者(私)も、モネ警視も、イドリッサの身の上を案じる共犯者になってしまっているのです😅

▼チャリティーコンサートのリトル・ボブとミミの夫婦が最悪😅マルセルの妻アルレッティが、とってもチャーミングでした✨

▼類似のテーマで「バティニョールおじさん」って映画が有ったけれど…そっちの方が優秀。
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