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王手飛車取りのROYのレビュー・感想・評価

王手飛車取り(1956年製作の映画)
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騙されるのは、 いつも初心者です。

ゴダール、シャブロル、トリュフォー、ストローブ、リヴェットが同じ空間にいたんだな。

■ABOUT
「男と女の巧妙な駆け引き」という普遍的なテーマを主題に据えた物語は、チェスの戦術を引用したリヴェット自身のナレーションで幕を開ける。上流階級の生活に身を委ね、何の不自由もない日常を過ごす妻は、ある日、愛人からミンクのコートを贈られる。だが、妻が高価なコートを着ていれば、夫が不審に思うのは間違いない。そこでふたりは、コートをトランクに入れ、駅の手荷物預かり所に届ける。妻が受領書を拾ったことにして、夫に引き取りに行かせるという計画を企てるのだった。

■NOTES
ジャン=マリー・ストローブが助監督を務めている。

撮影は10年にわたって、ゴダールの助監督だったシャルル・L・ビッチ。

本作は、ジャック・リヴェットが、1949年以来3本の習作をかさねて、初めてプロフェッショナルのプロデューサー、ピエール・ブロンベルジェが製作に携わった、リヴェットの監督する短編映画の第4作である。映画のタイトルになっている“Coup du Berger”(直訳すると「羊飼いの一撃」)は、英語では “Scholar’s Mate”、日本語では学者メイト、賢者のメイトなどと呼ばれるチェス用語である。先手番の4手目(先手後手を合わせると開始から7手目)でチェックメイトとなる手筋のことを指す。

日本では、商業公開はされなかったが、古くから東京日仏学院(現アンスティチュ・フランセ東京)が16mmプリントを所蔵しており、幾度となく上映されていた。

エータ・ハーリヒ=シュナイダー(Eta Harich-Schneider)による『Francois Couperin: Harpsichord Suite』に収録されている「Twenty-fourth Suite: Les juenes seigneurs」が流れた。
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