silviawong

ルートヴィヒ 完全復元版のsilviawongのレビュー・感想・評価

ルートヴィヒ 完全復元版(1972年製作の映画)
3.5
一晩で238分の映画を見る結構負担掛かる。しかもこんな史詩的なタイプ。終わってもなかなかルーウィッグのことが頭に離れなかった。また歴史について調べたり考えたり、結局よく寝れなかった。
理想の美を極めて追求して詩的な生き方に驚いた。高度の感受性を持つ、芸術家そのもの、の感じ。決して平穏で幸せな人生では送らないでしょう。情が厚く、いつも人のことを敏感に察する。自分と共感できる人を純粋に求めたく、どんな代価も惜しなかったが、なかなか現実の他人はついて行けない。孤独のゆえに、生まれてきたエネルギーを音楽と建築の追求にぶつけた。
この映画は、その時代なりの撮り方と感じるが、欧州の王族生活について緻密の描写、高貴の気質の表現が印象的。四時間もある映画だが、最初から最後まで緊張感を持っている。
LGBT映画に分類されたが、そうどは感じなかった。男体の美に惹かれて性的な追求の部分もあるが、それは音楽や文学、美食などと同じレベルのものしかない。彼の悲劇は愛と友人の離れから生まれたものではないかと思う。
silviawong

silviawong