ルートヴィヒ 完全復元版の作品情報・感想・評価

「ルートヴィヒ 完全復元版」に投稿された感想・評価

gon

gonの感想・評価

3.4
見ているうちに段々カッコよく見えてきて、後半の狂って、周りからより浮いてしまう感じは少し自分と重なってしんどかった(笑)
ロミオとジュリエットを聴いているときのルートヴィヒが素敵。
haruka

harukaの感想・評価

4.0
4時間。これを家でまとめて観ることは難しく、3回くらいに分けて観た。そのせいもあるかもしれないけど、とにかくまったく飽きなかった。まず、眼に映るものすべてが美しくて圧倒される。人物、城、衣装、なにもかも。これ、城、まさかそれぞれ本物使ってる?そうじゃないと逆に不思議なくらいのありえない豪華さ。そして衣装も気が遠くなるくらい手が込んでる。戴冠式のマントとか、恐ろしいくらい。
そして、その圧倒的な美の中で、困らない暮らしの中で、本当に欲しいものは手に入らず、性に迷い、失うものばかりが増え、弱っていくばかりの王ルートヴィヒ。この人は、戦争を指揮するとかそういうことじゃなく、ただ好きなもの、美しいものを穏やかに愛でて、生きていくべき人だったんだろうな。でも時代と立場的にそれは無理。ヴィスコンティは、立場のあった者たちが、衰退していく姿を描くのがうまい。自分たちも貴族であるというのを、どう捉えて生きてきた人なんだろう。
白鳥のいる池からボートで登場したときとか、さすがに笑うべきかと思ったけど、なんだか同時にせつないんだよな。滑稽で悲しいの。
最後になったけど、役者それぞれの美しさは言わずもがな。ひとりひとり挙げてたらきりがないからできない。それくらい、それぞれが。
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

3.0
‪「ルートヴィヒ」‬
‪ヴィスコンティ映画史上最も尺が長い作品として知られる本作は4時間という壮大なスケールで描く18歳で王位に就いた人物の半生、そして狂王と言われ不可解な死の事件を描写し後の芸術家や文学者の関心を引いた歴史的背景を持つ。この悲劇とも言える彼の人生をここまで描いた監督に拍手喝采だ。‬
なすび

なすびの感想・評価

5.0
オールタイムベスト
ヴィスコンティの作品の中でも至高

住む世界が違いすぎる4時間

ヘルムートバーガーの冷たく光るアイスブルーの瞳と映画全体の豪華絢爛なのにどこかダークな雰囲気が互いに呼応していて震える。
音楽と神話を愛した孤独な王が次第に狂い堕ちていく様。

言うたらガチもんの貴族がガチの城を使って王族をガチで描くこれぞガチ史実映画なわけで…きっと先にも後にもこんな映画は誰にも撮れない。だからこそ孤高の存在でありこの主人公と重なるヴィスコンティの切実なまでの芸術に対する愛やそこはかとない哀愁を感じる。部屋の中の花1つとってもガチもん感半端ない…ガチな貴族は薔薇を40本くらいでっかい壺にぶち入れる

美男子を発掘させたら右に出る者がいないヴィスコンティ。アランドロン、マストロヤンニ、ダークボガード、ビョルンアンドレセンそして、ヘルムートバーガー…オーストリア出身の彼にもまさにルートヴィヒ2世の姿が重なる。ヘルムートバーガーがヴィスコンティの画面にいる時、常にヴィスコンティの視線を感じて、なんとも言えぬ興奮を感じる、、、ヴィスコンティのヘルムートバーガーを、フェチがたっぷり詰まったものを4時間も覗き見しているのだ…

オットー1世役のジョンモルダーブラウン、「早春」の主人公だった彼だ…!さすがヴィスコンティお目が高い

ロミーシュナイダー様の自由奔放で見るものを惑わすお姉さんぶりもたまらない。「私と彼(ルートヴィヒ2世)は似た者同士なのよ」と言うシーンでドキッとするほどヘルムートバーガーに横顔が似ていた…

リンダーホーフ城の人工洞窟からボートで現れるルートヴィヒ2世、ヘルムートバーガー…!私の映画史上に残る最も美しい場面の1つだ…!(さすがに「えwちょwwマジすかww」てなったけど笑)この世のものではない…

1000mark目…!
素晴らしく高貴な映画です。貴族などの上流階級を描いた作品はヴィスコンティ監督の得意とするところです。「山猫」などで見られるように、建物や調度品の絢爛さは相変わらずでした。それによる映像美は文句がつけられないほどに素晴らしいです。それに付け加えて、国王ルートヴィヒの人物描写に厚みを感じます。本作に関しては、この国王を描写するためには背景を高貴さで満たさなければいけなかった理由がよく分かります。
王族の世界は特別なものであり
、ルートヴィヒも籠の中の鳥であったようです。リヒャルト・ワーグナーに傾倒して翻弄され、莫大な資金を持っていかれる様は世間知らずの若者と言えると思います。本作は王の物語でありながらも世俗的なので、私は作品に入りやすかったですね。
ルートヴィヒ国王は恋愛の方でも、泳がされてました。満ち足りた世界にいる人は手厚い保護を受けながらも、それなりに世の中を渡る障壁もあるようです。王族の悩みなんぞ、本来なら庶民には知る由もありません。しかし本作では、国王が世の中に翻弄されるところに万人が共感する人間描写が出来てると感じます。
ヴィスコンティ監督作品の中でも、三本の指に入るほどの良作と思います。
ptale

ptaleの感想・評価

4.4
訳あって10日間ほどかけて小分けにして鑑賞。(1日30分ずつ観ても8日かかる長さ)
全てが圧倒的。おそらくそこら辺は疎い自分でも前半は特に慣れるまで言葉も出ない。傘一本だけを見ても手の込み具合が伺える。それでいて音楽と画面が同じ次元にいるので心地良い融合。

後半、狂気に走りますます色白になり虫歯で真っ黒になった歯を覗かせながら笑うルートヴィヒは目つきも洗練されたように皮肉にもどんどん王らしいギラッとした表情に見えてくる。狂気と言われたのは果たして狂気だったのか。生まれ持った変えられないものを墓場まで持っていく孤独な人間の終焉まで。円盤が欲しい。
き

きの感想・評価

4.3

このレビューはネタバレを含みます

素晴らしい。
都合上2時間ずつの2回に分けて見てしまいましたが、4時間ぶっ通しでも一切飽きないであろう面白さ。
史実に沿った(とはいえ、実際のエリーザベトは自身も浪費家であったり、ルートヴィヒ2世は数カ所の描写こそあれど実際は同性愛者であったらしくエリーザベトへの愛情はあくまで友情であった説もあり、史実ものならばある程度事実とのズレは諸々の事情で仕方ないと思いつつ)濃密なストーリーと、
それを引き立てる、説得力ある美術。演出。人物の挙動を際立たせる間の取り方。鏡を多用した不穏なアングル。等々、お見事と言わざるを得ない本作に圧倒されました。

ロケ地として実在のお城を使用したり、とてつもないスケールで撮影が可能だったのは監督のヴィスコンティ自身がお城を持っていた程の貴族出身だったから成し得た事でしょうし、
またご本人の育ちのよさが本作の映画全体の気品に如実に現れているのであろうと思うと、
なんととんでもない傑作だとより重みを感じられます。

キャストもまた素晴らしく、やはり特に主演の若きヘルムート・バーガーがハマり役。
勿論ヘアメイクなどで寄せているとはいえ、写真で見る実際のルートヴィヒ2世本人とそっくり!
あそこまで神経質な美貌に出会った事はないかもしれない。

ヴィスコンティ自身バイセクシャルという事もあってか、本作も男女共に瑞々しく妖艶な色香が気品を失わず描かれており、
目に楽しいので、それもこの長尺の作品が成り立つ要因の1つかと感嘆しました。

しかし、ただ一つ…ただ一つだけ不満なのは、なぜドイツ語じゃないのだ!という事。笑
誰もが思う事だと思いますし、作品の製作陣上おそらく仕方ないのですが…
ドイツ語で見たかったなぁ。

それにしても、完全版で見てよかった!
セリム

セリムの感想・評価

4.3
「狂王」はたまた「メルヘン王」こと、バイエルン王・ルートヴィヒ2世を描いた映画。
見応えズシリ‼️の一本です😊

とにかくセットが素晴らしく…
ハリウッド映画の上辺だけの煌びやかさとは全く違う!
この差は、国や国民の培ってきた歴史の長さや重さ…礎の違いなのでは?と思ってしまいます。

しかし…こんだけこだわる監督さん…そりゃ映画会社潰すわな。。。
otom

otomの感想・評価

4.7
最高峰の特権階級の自由を所持しつつも、それを凌ぐ理想の高さで崩れて行く一人の王の姿が実に生々しく人間的に描かれている。お耽美とデカダンスの描写の説得力はヴィスコンティの地の品の良さか。ちょっと長いけど良作。
レナ

レナの感想・評価

5.0
完全版で観れて良かった…。4時間あるけど全く苦じゃなくて、それだけ切実に訴える力がある。こんな映画体験を長いこと待っていた。

狂気に苛まれて破滅する、ルードヴィヒ二世を壮大なスケールで描いた歴史大作だが、ヘルムート・バーガーの顔がみるみる変わっていって恐ろしい。怪演。
(昨年末に見た「スカーフェイス」を少し連想した)
目に入るものどれを取っても、全てが豪華絢爛で調和を持っている。その美しさ、内的世界の理想と現実との不協和音そのものが、既に狂気的である。
オペラも演劇も室内装飾も取り込み正に総合芸術で、映像全体が訴えている。ぞくっとするシーンがありすぎて語りきれない!

ルードヴィヒの弟で同じく精神を病んでしまうオットー1世が、少し前に観た「早春」の人だったのだけど、その作品より後に今作があることに驚く。それは物語の舞台もそうだが、失われゆくもの を描こうとする精神がヴィスコンティあるからだと感じる。彼の描く、絶望し、敗北し、破滅する人間の姿がここまで心打つのは、監督自身に重なっているからだろうか。或いは、彼らが決して誇りを失わないからだろうか。
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