毎日ポストを確認する楽しさ📮
僕はそんな時代には生まれてないが、ジャンプの懸賞ハガキを送った時、毎日毎日当選商品を待ち構えていた時はありました。当たりませんでしたが。
1986年作品。
手紙に書かれている字や言葉だけのやり取りでお互いの人生を潤わした素敵なお話。
手紙を通じて会話をした本が好きすぎる売れない作家セレーヌとイギリスの本屋さんで働くフランク。
姿形が見えずとも会話が成立する形は今で言うSNSだろうか。
だがSNSでは伝わらない用紙の少しくすんだ温かみやタイプライターにおけるインクの匂い。そして手紙の中には見えずとも想いが詰まっているのだ。
NYの古本は高い!貴重なのはわかっている。だが古い本は安く手に入れたい。
そんな事からイギリスの本屋に注文票と言う名の手紙を書く。
本屋からは温かな言葉と同時に本が送られてきた。
そうしたやりとりがずっと続く。
手紙でのやりとりなのにとても人間臭く味わい深い。
手紙のやり取りでお互いの日常を示唆する場面も手紙だからこそだろう。
送られた本の内容にいちゃもんつける手紙に冷静な対応をした本屋の差出人フランクさんの寛大さ。僕もそんな素敵な男になりたいと思いました。
セレーヌさんの少し涙ぐみ歯を食いしばりながらも口角の上がった表情で「やっときたよ」と呟くラストシーン。とてもよかった。
昔の人はみんな逞しくて強いよね。カッコいい。