カントリーっぽい感じの音楽から始まって軽快に進んでいくこのドキュメンタリー。ただそこで描かれる事実は怖かった。
栄養を捨てて安さを取ることにした現代のアメリカを描いた映画だった。あくまでコーンだけを追ってたのにアメリカ全体の問題とかが浮かび上がって面白かった。
ショッキングだったのは農家の人が言った言葉で、”質なんか関係ない俺たちが作っているのはカスだ。自分ではまず食べない。”
この状況を作ったアメリカ元農務長官の人に映画制作者の二人が直接会ってインタビューすると彼は”昔は食費が高かった、健康に悪くても食費が安くなったほうが他のことに金を使えていいだろう、私がしたことは正しい”と言った。
健康など気にしなくていいと言う高齢の元農務長官の彼が車椅子で去っていくのを、その健康のツケを払わされる世代である若い制作者の二人が見ているシーンがすごく印象に残った。