イングマール・ベルイマン監督の死生観が描かれた…と思われる映画。
パラマウント映画であり、セリフも英語・舞台もアメリカのカラー作品。
精神科医エニー(リヴ・ウルマン)は危ない予感を漂わせた医師である。
時折、エニーを闇から見つめる不気味な老女、赤い服を着ているエニーは「死の世界」または「夢の世界」の象徴、エニーの自殺未遂を壁に這わせた指、文字の書かれた長い紙を口から引き出される女、自分の棺桶を燃やすエニーなど、イメージ映像が素晴らしい。
この映画、エニーが自分で語る「感情的に不具」なる聞き慣れない言葉がピッタリとくる物語であった。