母が好きな映画で、それをずっと言われてて、やっと観れました。
まず注目したいのは兄弟の関係ですね。いいね。同性だとより比べられてしまうっていうか、うまくいかないこともあるんだろうな。まして、父を亡くして、お兄さんはお父さんの代わり的な部分もあったりするし、弟は弟でそれが気に食わなかったり、ピリピリが常にある感じ。笑い合ってても、それまでが嘘みたいに急に空気が重くなったり、最後まで彼らの仲に目が離せなかった。
あと、音楽だよね。古い映画のオーケストラのとも、ミュージカル映画の音楽とも違う、あの時代の映画のものこそ映画音楽っていうジャンルな気がするんだよね。この音楽もまさにそれ。名作って言われるものは、音楽だけでも成り立つくらい良くできているのだよね。
そして、火ですよ。これは恐竜とかエイリアンとか殺人鬼とかよりもハラハラしたかもしれない。火の恐ろしさ、バックドラフトが起こる予兆にもヒヤヒヤしていて、炎の予想できない動き、どこにでも広がってしまう、どこまで大きくなるかもわからない、そしてそれが実際に起こりうるというのも私をビビらせる。
まぁロバート・デ・ニーロはやっぱり上手。
オープニングの父のヘルメットを持つ弟のカットが忘れられない。物語がどれだけ進んでもあの画が出てきて、胸が熱くなる。いい映画。