CHEBUNBUN

ありきたりの映画のCHEBUNBUNのレビュー・感想・評価

ありきたりの映画(1968年製作の映画)
3.5
【個とイデオロギー】
動画版▼
https://www.youtube.com/watch?v=NOnbbEe5wD4

ジガ・ヴェルトル集団時代のゴダールを追っている。今回は『ありきたりの映画』を観た。

労働者、労働組合、経営者の関係について原っぱで若者たちが議論をしている。労働組合の欠点を指摘した上で革命の重要性を訴える。これは個人の意見であるのだが、映画は遠巻きに顔を映さないようにしている。それにより、イデオロギーに個が取り込まれていく様子が強調されていく。自由意志が存在せず、必ず誰かの影響から成立している抽象的な概念を画で的確に捉えていく。このプロセスが非常に興味深かった。
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