このレビューはネタバレを含みます
「Unza! Unza! Kusturica!」の1本目。ユーゴスラヴィアのジプシーの村で家族と暮らすペルハンが、脚の悪い妹の手術のためと、マフィアのアーメドと共に村を旅立ち、自身がマフィアに染まって行く話。ストーリーはありがちだが、そこはさすがのクストリッツァ。ハイテンションでありながら悲しげなブラスと主人公に寄りそう動物、ファンタジーに溢れた映像で独特な世界観を作り上げていた。花嫁のヴェールがふわふわと宙を舞うシーンが「UNDERGROUND」に繋がるようだった。この映画を撮ったときに、クストリッツァはユーゴスラヴィアの崩壊が間近であることに気付いていたのだろうか。(2016/4/16 KBCシネマ)