このレビューはネタバレを含みます
明示されないが"業病"という集団がハンセン氏病ではと言われる今作。癩菌は長い歴史を人類と共にしており、神話的中世日本を舞台に、神話的というか呪術的な文脈で"他者"として在った癩病患者が示される。
喪女がアシタカ完全無欠と騒ぐから見直したら確かにイケメン。ただアシタカは非戦を訴えるけど何も出来ていなくて、シシガミ様という超越者がいなければ彼の望む結果(平和)にはならなかったよね。で、この人の理でどうにもならない状況に「超越者が大団円をもたらす」のは能楽的神話的終結でたいへん好みです、泉鏡花の"天守物語"みたいな感じで。
