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血槍富士のkakukoのレビュー・感想・評価

血槍富士(1955年製作の映画)
4.2
物語が綺麗につながっていくので観てて心地よい。
旅の途中で出会った人たちや、町の人たちとの人情味ある物語に笑いながら楽しんでたんですけどこんな惨劇になるとは。
旦那様ほんとに酒さえ飲まなければ素晴らしい人なのにな。
源太が旦那様に隠れて酒飲んで、ドブの水で口ゆすいで権八に口の匂い嗅がせて「くせぇ」ってしたところ千鳥を感じました、クソウケました。
泥棒の人が周りの人たちからもみくちゃにされて、急にブワッて立ち上がった時には半裸で刃物構えてるとかリンカーン大運動会で出川が囲まれて裸で登場するパターンのやつを感じウケました、この頃からある笑いなのか。
女将さんのケツ叩いて叩き返されるとか細かな愛らしいボケを挟んでくる。
道の真ん中での身分の高い人が野点の風流(お茶会)。
目の不自由なマッサージ師に人探しの声かけて「いけね、こいつに人相聞いてもわかんねえや」と言うかなり尖ったボケ。
何も知らずに槍持って帰ってきたら泥棒捕まえたことになってウケる。
「皆さん、褒美はこれだけだそうです」と言う旦那様の嫌味ウケる。
わしは飲まない、お酌するふりだけするからお前飲めって言った次のシーンではベロベロになっててウケる。
ベロベロの旦那様は抱えて宿まで運ぶけど酔って寝てる源太は子供に腰蹴らせるのウケる。
「くだらない女が手を貸しましょうか」とかいちいち洒落たセリフ言うから笑っちゃう。
印籠は薬入れ。
槍持って回転して槍のキャップを取り、そのまま戦闘に繋げることを学んだ。
侍5人vs権八一見不利だが刀の間合いでは近づけない。
槍のとどめは刺さないといけないっぽいな。刺す武器なのか。
偽物の槍で偽物の手柄を立てて笑い飛ばすとかマジ旦那様ってなった。
お咎めなしでも虚しさだけが残るな。
男の子の泣き声で終わるとか切なすぎる。
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