ベルイマンのホラー作品。妻が語る形式で始まる。
画家の夫は、現実と幻想が混濁し、やがて精神が崩壊していく。なぜ夫は失踪したのか。
顔のクローズアップの多用と陰影が不穏さを煽ります。モノクロームの良さがふんだんに味わえる作品。
狼の時刻とは午前3時のこと。
背後に少年がいるだけで不穏。音楽がいかに大切かがわかるシーンだった。
ベリベリ顔を剥ぐマダム。
シュールな映像、満載。
オープニングで製作現場の実際の音だけが流れる。それは、主人公の画家=監督ってことにもに思え、『8 1/2』と重なりました。芸術家の苦悩をファンタジー調で描いたフェリーニとホラーで描くベルイマン。似て非なるけど、どちらも想像力と演出力が非凡。ベルイマンのお金をかけてない感じが好きです。
狂っているのは、夫なのか、妻なのか。
あるいは、男女が長年連れ添うと似てしまうからなのか。
今作、怖くはない。でも、いろいろ影響を与えてるのはわかる気がします。
✴︎キリ番444ゲット