イタズラ女子グループの策略に嵌められ、地下墓室に一泊することになった女子高生が、吸血鬼の脅威に晒されてしまう。高校生のビックリドッキリ冒険譚を描いている、ティーンエイジ・ホラー。

本作に登場する吸血鬼は、首筋に噛み付いてくるタイプではなく、超能力を駆使しながら、生体エネルギーを奪い取ってくるタイプ。ほとんど、ポルターガイスト現象と大同小異であり、80年代初頭のユルユルな恐怖演出がてんこ盛りになっている。

本編ドラマでは、吸血鬼のことを知らされていない高校生のシークエンスと、吸血鬼の血統をもつ親族のシークエンスが同時進行。「最後の最後で助けに来るんだろうな」と思っていたら、本当にその通りになる。要するに、定番のメニューというやつ。

蘇った遺体群が襲いかかってくる場面では、特殊メイクを施したマネキンを使用。背後のスタッフがマネキンを振り回したり、投げつけたりしているため、フフフという含み笑いに見舞われる。総じて、"可愛らしいホラー映画"という印象。

群の検死局の白いバンが4台同時に停車して、現場の積み重なる死体と壁に突き刺さった生活道具。ここカッコいー。メグティリーは事態に身を任せているだけでこれといった見せ場がないのが残念だったがアイドルだからいいか。ゾンビたちの造形もけっこう好き。意地悪なガールグループのジャンバー。歯ブラシが美味しくていつもしゃぶってる子がよかった。仲良しグループとかいってもヒエアルキーあって実はまったく仲良しじゃないっての痛いほど覚えがあるのでベトベトのゾンビに体当たりされたりしてて嬉しい。

メグ・ティリーが仲良し女子グループ入会式という形のイジメで、一夜を霊廟で過ごすことに。が、葬られたばかりの念動力者が蘇り、彼に操られた死体が次々と襲ってくる。
この念動力者、まわりの人間の生体エネルギーを吸って物を動かす吸精鬼の設定。自分の能力を恐れて自殺したので、死を許されず生き返ったということかな。それにしても、ヒッチハイクの若者を部屋に連れ込んでは、自分の念動力の実験に使ってたというのだから酷いオヤジだ。
1時間半の映画でこのオヤジが蘇るのが1時間10分過ぎ。それまではこれといって面白いことは起こらないのでなかなかの苦行であった。主演のはずのメグ・ティリーも特に活躍なし。いじめっ子たちのほうが出番多くないか？ オヤジと彼の娘の超能力対決だけで展開した方が良かった。脚本がよろしくない。

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