おそらくはロベルト・ベニーニの中でベストコメディ。オープニングのブラックなアニメーションからセンス良い。街を不安に陥れる同一犯による性犯罪が多発、偶然カメラに写ったロベルトの一挙一動が変な辻褄の合い方をしてしまい、彼の生活が疑いのかけられたものへと一変してしまう。勘違いの連鎖で疑惑を加速させる爆笑コメディ。やってることはチャップリンとかミスタービーンだからそりゃ面白いに決まってる。彼を犯人と決めつけた警察はボロを出させるために、女性警官を差し向け、あの手この手の色気じかけを用意し、力ずくの攻防戦が繰り広げられるが、オーバーな誇張でふざけ倒していて最高。笑いの先にあるチャーミングなラストが忘れられない。