べべ

ベンジャミン・バトン 数奇な人生のべべのネタバレレビュー・内容・結末

4.6

このレビューはネタバレを含みます

初めて出会って鑑賞したのは大学一年生の頃。当時はまだ、20歳だからなのか、単純に感動して面白かったと感じた。32歳になった今改めて再度鑑賞する。もうなんて言うか、人生の全てが詰まった本当にいい作品だなあと再認識した。まず、セリフが深くて歳を重ねた今見るとほんとに刺さりに刺さりまくる。「人生は思いがけないことがある」「人生は避けられない運命に向かって進んでいる」等、本当に怖いぐらい心に刺さる。主人公のブラビが、老いという点に置いて人とは異なる運命で生まれたことも、人生って他人と異なることがたくさんあるということを教えてくれるし。幼馴染の女性がプロダンサーで突然の事故に巻き込まれて引退を余儀なくさせられたことも、人生の不幸は突然訪れ、幸せは長くは続かないことを教えてくれる。だけどそれは人生ってそういうものだと、どんなに打ちのめされても、どんなに倒れても前を向いて生きていかないといかないとだめなんだ。生きていれば幸せは必ず訪れることをベンジャミンは教えてくれる。ベンジャミンと幼馴染の女性は同じように年齢を重ねて生きていけない。タイムリミットがあるから今を大切に生きていた。タイムリミットがあるということを教えてくれたのも彼が年老いていくのではなく、若返る運命だったから。愛する人と過ごせる時間も永遠ではないけれど、記憶の中に生き続ける美しさを教えてくれる。最後に後悔と満足感を感じてベットで亡くなる幼馴染の女性は全ての人の生き写しだと感じた。後悔と満足感を感じて死ねるのはなんて幸せなことか。後悔も満足もなく感じるものの何一つない人生だけにはしちゃいけない。愛する人を愛した満足、愛された幸福に包まれた人生を送らないといけないと僕たちに伝えてる作品だと思う。
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