近未来を描く映画は、後から見るといろいろ旧態依然の部分が露呈してしまうものだなあ。カメラを眼球に植え込むほど技術が進んだ世界で、相変わらず固定電話が通信手段だというのはどうなんだろう。眼球カメラ映像はテレビ局に飛んでいるわけなので、通信技術もしっかり発達しているはずなんだけどなあ。さらに光が途切れると失明するっていったいどんなカメラなんだ。まあそういった部分はさておき、キャサリンの言動はいまいち納得できなかった。不治の病を宣告されたからといってあそこまでおかしくなるものなんだろうか。ただロミー・シュナイダーは気迫に満ちていた。安定と不安定を行き来する死期が迫った女性の精神状態を気迫に満ちた演技で演じていた。もう少しキャサリンの背景が分かれば納得できたのかもしれない。説明過多も嫌だけど、なさ過ぎるのも困りものです。