このレビューはネタバレを含みます
3周回って怖い映画
すでに38件を抱えるケースワーカー「エミリー」。ただでさえテンテコマイなのに、DVを”受けている”疑いのある10歳の少女「リリー」のケース担当を上司から新たに命ぜられる。
エミリーは、リリーと会話するうちに業務の枠を超えて溺愛し、里親が見つかるまで一時的に自宅に住まわせることにするが、その少女の様子がおかしい、、、、
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単純に少女が怖い。常に少女に先手を打たれ、多数の布石を打たれ、追いやられる。じわじわと怖い。用済みは殺される。(1周目)
エスターに似てるけど、ちゃんとファンタジー・フィクションにしてくれているおかげでエスターほど震え上がるものではありませんでした。良い意味でマイルド。と思った。けど、、
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ラスト、エミリーが見るその海に、単純に「自分が助かって良かった」という気持ちだったのだろうか。もしかしたら「助けてあげられなかった」という気持ちがあったではないだろうか。もしそうだとしたら、エミリーはとんでもないお人よし、、、だけど、、、もしそうだとしたら、少女はそこまで考えていたのかもしれない。それに気づいて私は更に恐怖、、
逃げて―!!エミリー!!(2周目)
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観終わって、もちろんこれはフィクションではあるけれど「自分と意見が違う人と対峙したときに、自分が相手をどのように見ているのか、感じているのかを映像にしたものです」と説明されたとしたら、、、そういう全体としての比喩だったとしたら、
これは相当怖い。私の心の中の話なのかと思ったとたん、すぐに布団にくるまって寝たくなるくらい怖い。(3周目)
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少女の寂しさに寄り添う隙を与えながら、絶対に寄り添わせない、という演出は秀逸でした!あっぱれ。十分怖かった。
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レネー・ゼルウィガー。相変わらずキュートです。
お人よしを演じる天才。